あきらめること | 08:42 |
いくら強く願っても、どうしてもかなわなかったことがある。こうなりたいと願っても、その力が自分にないと認めなくてはならないことはつらいことだ。だけど、どんなにがんばっても、いくらもがいても、それでもだめだったなら、やっぱりあきらめるしかない。
よく、トップアスリートの人たちが「あきらめなければ願いは必ずかなう」といっているけれど、表舞台に立つこともなくあきらめた人、あきらめなければならなかった人が、その陰にはたくさんいるんだということを私たちは知っている。
ただ、どうしてもドアが開かないのは、自分用のドアじゃないからなんじゃないのかな、と最近思うようになってきた。進むべき道じゃないから閉ざされている。そんなふうに考えたらずいぶん気持ちが晴れてくる。つまり、あきらめることは、自分に必要な本物のドアを開けるためにどうしても必要なことなのだ。
あきらめなかったことを成功と呼ぶなら、悔しさやみじめさにまみれてぐちゅぐちゅになりながら、静かにほかの道を歩みはじめるのも、きっと成功とおんなじくらい尊いことなんだと私は思う。