KOTOBAYA 雑記帳

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小学校の同窓会はごめんです ――中デブのつぶやき―― 02:38
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    小学校の体育の時間のことだった。先生が、クラウチングスタートのポジションが悪い私に言った。「おまえのことだ、この中デブ!」 何でだろう、小学校の思い出の中で真っ先に思い浮かぶのがあの光景なのだ。


    中デブのまま私は大人になり、今も中デブを保っている。中デブを自分なりに定義するなら、「あからさまなデブではないが、でも標準よりやっぱデブ」という感じだと思う。的を射ている表現だ。さすが先生だよ。


    しばらく県外に行っていたけれど、地元に戻ってから小学校の同級生が経営する美容院に時々行くようになった。すると彼女は、「○○君ていたじゃない」とか「△△だったことあったよね」とか、実に詳しく当時のことを語りかけてくる。だけど私はサッパリ覚えていないのだ。きっとこれは、いい思い出を持っている量の差なんだと思う。彼女は何度も思い出そうとした。私はできるだけ忘れようとした。つまりはそういうことだ。


    また田中慎弥さんの話になっちゃうけれど、例の会見で


    ―― 地元の恩師の方からもお祝いの声が寄せられています。
    田中 それは嘘ですね、私は教師に嫌われてましたから。それは本当の嘘です。


    こういうやりとりがあったよね。彼は本当に先生に嫌われていたんだろうし、別にそれをうらんでもいないんだと思う。だけど、その事実を、時間がたったからなかったことにされちゃうのはやっぱり不本意なんだろうな。


    こざっぱりとした服を着て、明るく賢い人気者、そりゃあ先生だってかわいがるよ。一方で、どこか辛気くさくてぱっとしない子は、先生にかわいがられないことをさっさと受け入れて学校に通っているんだ。世の中の理不尽さを学んでいるんだから、それはそれで意味のあることだと思う。別にこっちも文句はない。


    ただね、私は芥川賞なんか取れないし、このまま地味路線で一生を終えるんだろうけれど、まかり間違って注目されることがあったとしても、小学校の恩師にだけはインタビューしてほしくない。恩師を招いての同窓会なんて、何年たってもやっぱり出たくない。

    | 生きていくこととか | comments(0) | trackbacks(0) | posted by m-minako - -
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